院長植木の治療経過報告
実際にご来院していただいている方はご存知かもしれませんが、私自身も矯正治療を行なっています。
40歳を超えてから矯正治療を始めるに至った経緯と、僕自身が実際に矯正治療を行なった
治療経過をご紹介していきます。
2019年12月11日 ワイヤー矯正開始!
なぜ矯正治療を始めたのか?
私の歯並びは一見、きれいに並んでいるように見えるのですが、実はずっと自分自身で気になっている点がありました。それは「口元が出ていて口が閉じにくい、下あごが引っ込んでいる」ことです。
私の歯並びは、上下の前歯が前に傾斜している「上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)」という状態です。この状態だと、唇の力を抜くとすぐに口が開いてしまい、唇に力を入れてようやく閉じることができる状態です。また、上下顎前突は見た目が良くありません。私の顔は骨格的に顎の先が小さいタイプなのですが、上下の前歯が前に傾斜していることでさらに「顎がない」状態に見えてしまいます。
歯科医師になって15年以上経過(2019/12/11時点で)しましたが、患者さまに説明をするたびに「自分も治さないといけないのに患者さまに治療した方が良いですよと勧めるのは、、、」という思いがありました。
このタイミングで矯正治療を始めた理由として「開業したこと」「高性能なブラケット」が開発されたことが挙げられます。
開業したことについては、これまでは勤務医だったため、治療器具等を勝手に使用できなかったのですが、開業したことで、自由に診療室や器材を使えるようになったので、矯正治療を始めるきっかけの1つになりました。
もう一つは高性能なブラケットが開発されたことです。それは、「クリッピー(TOMY社製)」というブラケットで、セラミック製なので目立ちにくく、汚れや着色がしにくいブラケットです。従来のブラケットは、歯を動かすためのアーチワイヤーを細い針金やゴムリングなどで結び付ける必要がありました。しかしこのクリッピーはブラケット自体にシャッターが組み込まれているため、それを開け閉めするだけでアーチワイヤーを着脱することができます。今回の私の矯正は自分でアーチワイヤーを結びつけなければならないのですが、このクリッピーなら着脱がとても楽なので、自分でも鏡を見ながら調整可能だろうと考えました。
2019年12月17日 1回目の抜歯(1本)
ついに1本目の抜歯です。
医局時代の先輩に抜歯をお願いしました。
今回の抜歯は前歯を後ろに下げるためのスペースを確保するためのものです。
あと3本の抜歯もがんばります!
2020年1月4日 矯正装置脱離
お正月で矯正装置(左下奥歯)が二つ外れました。。。
お餅や数の子、昆布巻きなど、正月時期は脱離リスクが多いです。
私は今回なんとか爪楊枝でワイヤーを外して対処しました。
この矯正患者さまの苦労を知っている矯正医は世の中に何人いるのでしょう。。。
2020年1月14日 矯正装置周りの着色
矯正装置の周りが着色してきました。
着色した原因、それはコーヒー、カレー、赤ワイン、チョコレートなどです。
すべて私の大好物です。
皆さまも着色が気になるようでしたらお気をつけください。
2020年1月16日 2回目の抜歯(3本)
2回目の抜歯をしました。
今回も福岡歯科大学口腔外科の井上庸子先生(私の元上司)にお願いしました。
ご無理を言って残りの3本すべてを抜いてもらいました。
スムーズな治療をありがとうございました!
2020年1月19日 抜歯後の痛みが、、、
1回目に1本抜歯した際は全然痛くなかったので、3本一気に抜いた今回、やはり痛いです。。
葉物野菜など硬いものが抜歯の穴につまるとまぁ痛いです。。
うどんや雑炊、クタクタに煮込んだ野菜スープなどなら何とか食べられます。
抜歯の穴が早く塞がって欲しいです。。
2020年1月23日
口内炎ができました。ちょうど矯正装置があたる部分に口内炎ができたのですが、それとは別に矯正装置があたっていない箇所にも口内炎が。。。
栄養不足なのかストレスなのか分かりませんが早く治したいです。
2020年2月12日
歯科矯正用アンカースクリューを4本同時に埋入しました。
アンカースクリューとは、歯ぐきの骨にネジを埋め込み、そのネジから直接歯を引っ張って効率よく移動させる方法です。この方法は少し特殊な方法ですが、目標とする位置まで歯を動かすのが難しい場合や、抜歯矯正で奥歯の位置ををできるだけ維持しながら前歯を大幅に移動させたい場合などに用いることがあります。
これでいよいよ前歯を後ろに動かすことができます。
引き続き頑張ります!
2020年2月24日
今日は上下の前歯を後ろに下げる治療をします。
4本のスクリューから前歯12本を一気に引っ張ります。
見た目が変わっていくのでとても楽しみではありますが、痛みでしばらくはご飯が味わえなさそうです。。。
2020年6月26日
今回は治療経過の報告です。
前回、ワイヤーを太くした上でさらに前歯を後ろに引いているので痛みが強めです。
ちなみにこれが今日の朝ごはんです。
硬いものが食べられません。。。
焼肉が食べたい。。。
2022年5月1日 インビザライン型矯正治療の開始!
治療経過の報告がかなり滞ってしまいました。しばらく治療は月1回の調整を繰り返していたのですが、仕事が忙しくなるとついつい「自分の治療はまた時間があるときでいっか。」という気持ちになってしまい、気づいたら3~4か月放置するといったことを繰り返してしまいました。抜歯で確保したスペースは、上下の前歯が後ろに下がってきたことで、残り3ミリ程度となりました。
治療自体は順調だったのですが、治療が進むにつれて「ワイヤーの細かい調整」が必要となり、自分で鏡を見ながら調整するには限界を感じていました。
そこで、当院でも導入することになったインビザラインなら、ワイヤーの調整が不要なので続きの矯正が簡単になるのではないかと考えました。
2022年6月1日
2022年11月13日
2022年11月13日
マルチブラケット装置からマウスピース型矯正「インビザライン」へ変更して23枚目です。
下の歯列矯正終了まであと1枚!
抜歯後のスペースがほとんど閉じました!
上はあと17枚…頑張るぞ!
2023年5月15日
マルチブラケット装置からマウスピース型矯正「インビザライン」へ変更して42枚目です。
下の歯列は完全にスペースが閉じてほぼ終了しました。
上のスペースはまだ少し残っています。抜歯症例でよくあることですが、前歯のかみ合わせが予定よりもやや深くなってきました。そこで今の歯列の状態をスキャナーで再スキャンし、今後の治療計画を立て直し、新しいアライナーを送ってもらいました。また気分を新たに再スタート!
今回のように何度でも新しい装置を気軽に再注文できるのもインビザラインの大きなメリットですね。
横顔を初診時と比較するとかなり口元が下がり、口が閉じやすくなりました。
治療内容について
施した治療の内容 | マルチブラケット装置の矯正治療 マウスピース型矯正「インビザライン」 |
---|---|
治療にあたってのリスク・副作 | 歯の抜歯3本を行いました。 矯正治療のため歯の移動に伴い痛みを伴います。 |
治療期間 | 2019年12月11日〜2023年11月15日(現在も矯正中) |
治療費用(税込) | 表側矯正治療:660,000円(税込) マウスピース型矯正「インビザライン」:935,000円(税込) |